フレームってなんだろう
フレームの概要
フレームとは、車両のキャブと荷台の下にあるはしご状の部品です。
フレームの全長は小型トラックで4m程度から、大型トラックの長いものでは12mにまで及びます。重量も100kg程度から1トン以上のものまで様々で、車両のバリエーションに応じて多種多様な仕様に対応しています。
フレームの機能
フレームは、積荷やバネ下からの荷重を支える働きと、シャシー構成部品であるエンジン・トランスミッションなどの駆動装置、キャブ、操舵装置、燃料タンク、バッテリなどの、様々な部品を設置する場所という役目があります。フレームは交換ができない部品なので、過酷な条件で長い年月使用しても問題のない強度・耐久性が要求されます。また、フレームの剛性が操縦性・安全性や乗り心地にも大きく影響します。さらに、部品や架装物(シャシーの上に取付ける保冷庫・ミキサー・タンク等)が取付けやすい形状であることや、重量を軽減させる働きなど、フレームに求められる事項は多岐にわたります。
フレームの構造
一般的なはしご型フレームは、コの字形状をしたサイドレールに数本のクロスメンバを結合したもので、周辺部品を取付けるためのブラケット、補強のためのガセットやスティフナ等で構成されています。
サイドレールは主に曲げモーメント(物体を曲げようとする力)に対する強度・剛性を確保しています。前方部はキャブ、エンジン、サスペンションなどのレイアウトの制約により形状が変化しています。断面は一般的に、コの字型に開いた断面ですが、小型トラックやRV車では、閉じた断面のものも用いられています。
クロスメンバは左右のサイドレールを結合する部材で、エンジン、ラジエータ等の装置を支える働きがあります。また、コ型・アリゲータ型・ハット型・パイプ型など、様々な形を使い分けて用いることで変形を抑制します。サイドレールとの締結は一般的にリベット・ボルトを使用しますが、閉じた断面のものには溶接構造を用います。